Blog

Time Machine - Le Mans 1997

今年もルマン24時間レースの季節がやってきた。日が一番長い時期に行われる自動車の24時間耐久レースだ。1997年に日産の仕事でプロジェクトの一員として、ポルトガル・エストリルサーキットでのシェイクダウン、ルマンでの予備予選、そして決勝ウィークと帯同した。
ニッサン R390GT1 シェイクダウンテストの時は、前日まで極寒の日産陸別テストコースで撮影をし、翌日はパリ経由でリスボン入りというスケジュール。おかげで体調はよくなかったが、エストリルでの日産、ニスモ、TWR(トムウォーキンショーレーシング)との仕事はいい思い出だ。

決勝では我らがニッサン R390GT1 が素晴らしい走りを見せ、うまくいけばトップを、という時にオフィシャルからクレームが付き、車検を通過しているのにも関わらず車体の改修を命じられ、トップ争いから脱落したのが無念であった。

Kodak Canon EOS DCS3c

Kodak Canon EOS DCS3c

決勝のスタートは最終コーナーから500ミリで撮影していたのだが、ルマン式スタートを真後ろから堪能できた。モンスターマシンが集団でストレートになだれこんで、一斉に全開で第1コーナーに飛び込んでいく様と大音響は今でも忘れられない。
またルマン名物6キロの直線"ユノディエール"では、ワークスマシンが通過する度に、コースサイドのガードレールが空気の振動でビリビリと震え音を発していた。さすがに真横を時速400キロ近いスピードで(予選では400キロを軽くオーバーするクルマもある)マシンが走るのは壮観であった。
 
レースも素晴らしかったが、観戦しているお客さんや雰囲気がとてもよかった。皆思い思いにレースを楽しみ、飲んで歌い踊っていた。キャンプをしている人々や、ミュルサンヌの森で結婚式を挙げていたカップルを撮影させてもらった記憶がある。

さて今年はどんなドラマが待っているのか?

Time Machine - WWDC 2004

Macworld、WWDC で幾度となくスティーブ・ジョブズを撮影した。写真は2004年の WWDC で、30インチの Cinema Display と共に撮ったヒトコマ。当時は両イベントとも撮影は楽だった。特に WWDC はカメラ台から自由に動け、舞台下に行ったり左右から撮り分けたりできた記憶がある。iPod 以降はメディア関係者が増えたものの若干賑やかになった程度であったが、2007年の iPhone 発表以降は携帯電話関係者やデベロッパーも激増し、メディアはおろか参加者もチケットを取るのが困難になっていった。
個人的に一番撮影していて盛り上がったのは、やはり2007年の Macworld で iPhone をスティーブ・ジョブズが発表した時だった。ジョブズと会場が一体となった、あの時の興奮は忘れない。

Nikon D1x

Nikon D1x

表紙のカットをはじめ、ボクの撮影したスティーブ・ジョブズの写真は「スティーブ・ジョブズは何を遺したのか」にまとめられていますので是非ご覧下さい。

Time Machine - Shinjuku 2010

3年前の今頃、新宿にあるエプソンの写真ギャラリー、エプサイトで iPhone で撮影した写真だけの個展「iの記憶」を開いた。写真は会場設営風景。当時は iPhone 3GS がメインカメラだったのだが、その写真を A0 に伸ばして展示したのが大きな反響を呼んだ。実験的な展示だったが、見た人は本当に驚き興奮してくれた。(デジカメWatch記事
 先日マンフロットの KLYP 発表会場に展示をするために、久しぶりに A0 のプリントをした。iPhone 5 の写真なので当時より画質は向上している。そのパネルに入れた写真を見たら、久々に写真展をやりたくなった。

Nikon D3s

Nikon D3s

Time Machine - Four Corners 2004

2004年の6月はアメリカ合衆国の中西部をブラブラしていた。写真は4つの州が直角に交わる"4コーナー"と呼ばれる場所である。 ユタ、コロラド、アリゾナ、ニューメキシコに同時タッチできる観光地とあって、先住民居留地の中でもなかなかの賑わいだった。ちょうど元ロナルド・レーガン大統領が死去した日だったので、ここ4コーナーに掲げられていた国旗、州旗は半分の高さに掲げられていた。
 しかしこの界隈のスケール感は強烈だ。クルマで延々と走りアメリカの広さを体感した。他カットを見ていると空気の匂いが脳内に蘇ってくるほどだ。この後モニュメントバレー、ラスベガス、デスバレーと放浪しロサンゼルスに到達した。再び砂漠をブラブラしたいものだ。

​Leica DIGILUX2

​Leica DIGILUX2

Time Machine - Ikejiri 2006

2006年6月2日、大橋付近の首都高速中央環状線松見坂立坑にいた。新宿方面からちょうど首都高速3号線の山手トンネルに突入する部分だ。地下45メートルでシールドマシンを見学したが、とても気温が高く蒸し暑かったのを覚えている。この大橋ジャンクションは完成してだいぶ経つが渋滞の名所になってしまった。
 そして昭和の亡霊とも言える外環の工事がいよいよスタートした。東名高速と多摩堤通り交差部分では、シールドマシンを運び込む立坑を掘り始めた。東京がまた変貌していく。

​Nikon D2x

​Nikon D2x

Time Machine - Roppongi 2003

10年前の4月、六本木ヒルズがオープンした。もう10年かという思いと、まだ10年かという思い。最近は東京ミッドタウンに行くことが多いが、日本のアップルも引っ越したので、こちらにも行く機会も増えるかもしれない。久しぶりにグーグルの食堂にも行きたいね。

Nikon COOLPIX 5000 + WC-E68 ​

Nikon COOLPIX 5000 + WC-E68

Time Machine - Okutone 1982

仕事の合間にフィルムのスキャン。懐かしいキャンプシーンの ネガから1枚。1982年の8月に突然高校写真部の先輩から「キャンプに行くぞ!」と誘われて奥利根は水上へ。現地に着いたら、参加者はなんと都内の名門女子高の生徒ばかり!男は少数派でビックリ。しかも三角テントが主流だった時代にドームテントがズラリ。当時はダンロップのドームテントがとても羨ましかった。
 何泊か山中で過ごし、朝日岳登山や混浴露天風呂を経て、共同作業で山小屋を建てた記憶がある。東京に帰ってから、広尾や世田谷でその女の子達と会ったのだが、山でのジャージ姿と対称的に、白いセーラー服がとても眩しかったのを覚えている。日焼けとのコントラストが強烈だった。

​Nikon FM, Fuji NEOPAN 400

​Nikon FM, Fuji NEOPAN 400

Time Machine - New York 2001

​Nikon D1x

​Nikon D1x

学生時代から一緒に切磋琢磨してきた友人が一時帰国している。彼はニューヨークに移り住んで約25年。ずっとマンハッタンに居を構えてフォトグラファーとして活躍している。一時ハワイ島にも撮影の拠点を持ち、ダイナミックな火山の様子をスチルやムービーで撮り続けていた。両方とも遊びに行って世話になったものだ。今はマンハッタンに戻り、そこをベースとしてヨーロッパなどにも撮影に行っている。その行動範囲はとてつもなく広い。彼とは震災直後に一時帰国した以来の再会で、渋谷で飲み語り​あった。

​Nikon D1x

​Nikon D1x


​そんなわけで2001年のニューヨークの写真を発掘した。Macworld 2001 にスティーブ・ジョブズを撮影に行った時のものだ。世界貿易センタービルをバックにブルックリンブリッジと、Macworld のビルボード、そしてコニーアイランドのホットドッグ屋。
​そういえば東海岸には随分行っていない。久しぶりに行ってみたいものである。

​Nikon D1x

​Nikon D1x

Time Machine - Shibuya 1985

東急東横線渋谷駅が地下になってから渋谷に行っていない。知人の話を聞くと、どうやら乗り換えが面倒になったようで、渋谷を避けて違う駅で乗り換える機会が多いという。写真は1985年のハチ公前交差点風景。行き交う人々は今より少なく、年齢層も高めだ。半蔵門線は永田町止まりで、銀座線は各駅間で照明が消える仕様だったような気がする。写真中央の渋谷宝塚はサッカースタジアム並の急角度の客席を持つ映画館だった。また右手奥に見えるドイの最上階には渋谷初の写真ギャラリーが存在した。昔撮ったフィルムを見て、変化した渋谷を懐かしみながら歩いてみようと思った。

​Nikon F3, Kodak TRI-X

​Nikon F3, Kodak TRI-X

Time Machine - 30 years ago

30年前のゴールデンウィーク。
​ネガを漁ったら、どうやら足尾銅山方面に撮影に行っていた模様。相生から足尾線(当時)に乗って、とある駅舎で野宿した記憶がある。メンツは通っていた高校の写真部員だ。
​様々なカットが出土したが、駅舎前で晩ご飯を作るカットを選んだ。この後、​帰省していた暴走族の訪問を受けたり、就寝中に地震があって目覚めたのをよく覚えている。当時使っていたシュラフやコッヘルは今も手元にある。

​Nikon FM, Fuji NEOPAN 400

​Nikon FM, Fuji NEOPAN 400

​この時期は野宿に最適なのだが、最近は寒くて今年はまだ実施していない。そろそろブラブラと星の下で眠りに行くことにしよう。